紡ぐ乙女と大正の月27話+こぼれ話
🕑 Added 2021-12-31 04:47:19 +0000 UTCこんにちは、ちうねです。
ほげっとしていたらなんだかもう大晦日で
今月の記事をまだ書いていなかったのを思い出し滑り込みで
書いています。
先日発売のキャラット2月号、27話が掲載されております。
前回からなんとな~く不穏め(?)な描写がありましたが
旭に焦点を当てた回です。
本当はこの回で方を付けるつもりだったんですが、
ネームしてたらこれ多分15Pくらい必要になるのでは?ということで
流石に私の筆の速度では急遽15P 仕上げるのは厳しいので分割して
結果今月は8Pになりました。いつもより少なめですみません。
来月は多分いつも通り10Pかなあと思います。ただ今ネームしてるんですが
まったくまとまらないので殺してくれ・・・・・という気分です。頑張ります。
今月は大正小ネタもちょいちょい出てきたので恒例のちょびっと解説
も書いておこうかなと思います。
冒頭部分の女学生たちのいやらしい話は当時っぽい感じを出したくて
酒井美意子(侯爵・前田利為の長女)の自伝『ある華族の昭和史』にある女学生の会話などを参考にしています。
本の中では、華族会館で開かれるピアノの発表会で「女王様気取り」で参加している新参のお嬢様に対して、衣装が変とか母親が早くに亡くなってその後芸者が二号として入り込んでるからどうのこうの…など陰湿めな女の子同士の会話が色々書かれていて、上流階級で生きるというのも大変だな…と思いました。
「ご聖人」というのもこの本の中にでてくる言葉で、要は今でいう「いい子ちゃん」的な用語なのですが、当時も教師にゴマをすって模範的でいる生徒よりもちょっと不良であることのほうがイケてるという価値観があったようです。
吉屋信子の小説「わすれなぐさ」でも「軟派」「硬派」と二つの派閥がでてくるのですが、軟派の人は流行りもの(レヴューや映画など)を追っかけているのに対し硬派の人はしっかり学課を勉強する人たちで、軟派からするとつまらない人たちに見える…という描写があるので、実際こういう風潮はあったんだろうなと思います。
ちなみに酒井美意子さんの自伝はちょっと話を盛りすぎている気が…という描写が多い(まるで小説のように計算されて話が組み立てられているというか…)ので全部を鵜呑みにして真実として扱うのは良くないのですが、こういう女学生のやり取りに関しては当時の雰囲気を残しているのではと思うので参考にさせていただきました。
当時らしい会話ってなかなか史料としては残りづらいものなので、突き詰めようと思ったら当時生きた人に聞くしかないので難しいですね(もちろん当時を生きた方など知り合いにいるはずもなく…)
あとはぷりぷりプリン~♪ということで紡たちが実習で作っているプリンは
当時の割烹教科書に載っているものになります
(Twitterでいろんな方がぷりぷりプリン使ってくださっていて嬉しいです。
ネームで詰まりすぎて脳みそがイカれてるときに生み出した謎歌です。
私も三が日どこかのタイミングでぷりぷりプリンしたいと思います。)
(中野常盤『割烹教科書』山口割烹講習所、1918年より引用)
ただでさえまだ甘いものが貴重だった時代、実習の教科書にプリンが載っているのは驚きました。でも多分この作り方では甘い玉子焼きになるのでは・・・????という気しかしないのですが、まあなんかうまい具合になるのでしょう(ちなみに同時代の他のレシピを探したら、容器に入れて蒸す、という今と同じ作り方だったので漫画の中の描写はそちらを採用しています)
ちなみに「カレンズ」というのはレーズンのことらしいです。私は知らなかったのでこれでまたひとつ賢くなりました(明日使えない知識)
こちらの割烹教科書は国会図書館デジタルで誰でもみることができますので、
年末年始暇を持て余している方はこれを見つつ当時の料理に挑戦とかも
良いかもしれません。私もいつか大正時代再現お料理やってみようかな~と
最近思ってます。
ちなみに初野が言っていた卒業まで結婚できない人を「卒業面」と
揶揄していたというのも事実らしく、なんなら当時の修身教科書には
美人には勉強ができない、勉強ができるのは醜い人だとまで書いてあるという…
今こんなことをSNSで言ったら爆発炎上ものですが、実際美人だから勉強が
できないというより美人だと早く嫁にもらわれてしまうので結果勉強がしにくい
ということなんですね。つくづく100年前に生まれなくて良かったと思います。
したいことができないのも悲しいですが、かといって「卒業面」とか言われたら
ギャン泣きしてしまうので・・・・絶対に後者になってる気しかしないですが・・・・
ここら辺のお話は「国立国会図書館月報695号(2019年3月)」の井上章一先生の講演会記録が分かりやすいので興味のある方は是非見てみてください。面白かったです。
久しぶりに脳みそを動かしたので、いつも以上に壊滅的な文章になっている気がしますが今回はここらへんでおじゃんにします。
2021年ももうあと数時間、ということで皆様良いお年をお過ごしください。
今年もいろんな経験をさせていただいて、とても良い一年になりました。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。
このあと私は特に用事もないので年末年始はひきこもって仕事を…したいと思います…
新年絵とかあげられたらいいな…(遠い目)
ちうね
Comments
いつか
毎度毎度捕捉記事ありがとうございます!ぷりぷりぷりん大流行してますね。 旭の過去からのあのテンションの落差本当に好きです。女学生たちのちょっと陰湿な部分をきららでそこまでじめじめならずに、でも当時がわかるよう見事に再現されてるのすごいです。そういう豆知識的なとこが知れるのも良い...バレンタインとか、プリンの作り方が教科書に載ってるとか...(上流階級しかいけない学校だから当時としては珍しくとも実習でやったりするんですね) 今年一年散々狂わされた一年でした 絵柄もめ~っちゃ意識するようになって....(先生にとってはちょっとアレかもしれませんが...)来年もまた先生にとって良い一年になるようお祈り申し上げます!!さらに良い物語を紡ぎだせるよう、精進出来るよう!私も頑張ります!今年一年、本当に助かりましたしお世話にもなりました!たくさんの素晴らしいエピソードなど、本当にありがとうございました!!!
カミラ
ぷりぷりプリン~♪の画像はなんとなく画像スタンプのノリで使いたくなる謎の味がありますねぇ笑 いい意味で紡のあほっぽさが出ていてよき。 今年も紡ぐ乙女と大正の月をたっぷり堪能させていただきました、来年も原稿頑張ってくださいませ。良いお年を! あ、今月号の感想は正月休みの間には…なんとか…
ポリアネス
今月もお疲れ様です! いつの時代も女学生は色々大変そうですね。 自分も年明けにはぷりぷりプリンしとうございます。 良いお年を!
いっちゃん
この調理法だと、甘くて硬めの茶碗蒸しっぽくなるので 大丈夫かなー?と思います 上野精養軒さんのプリン 凄く美味しかったので是非とも (お高めの価格ではありましたが) 今年一年も紡ぐ乙女と大正の月、楽しませていただきました 来年もよろしくお願い申し上げます